fc2ブログ

【憲法違反】改正刑事訴訟法施行!逮捕状や起訴状の被害者名などを加害者側に秘匿!刑事被告人の「諸権利」は大幅に後退で「反証」は不可能に?

政治・経済・時事問題
crndnewsdig_2024_03_01
※画像出典:日本経済新聞
性犯罪などの被害者の情報を保護することを規定した「改正刑事訴訟法」の施行で、逮捕や起訴の際に「被害者の氏名」などを容疑者や被告本人に明らかにしないまま刑事手続を進められるようになりました。被害者の2次被害を防ぐ狙いです。一方で「刑事被告人の諸権利」を大幅に後退して「反証」は実質的に不可能になりました。憲法37条2項に違反する悪法です。


■逮捕状や起訴状の被害者名を加害者側に秘匿、15日から新制度…被告側の「反証」困難との懸念も
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240208-OYT1T50031/
読売新聞オンライン 2024/02/08 05:00


性犯罪などの被害者を保護するため、起訴状を含む刑事手続き書類に記載する被害者名を加害者に秘匿する新制度が15日に始まる。逮捕から判決まで被害者を特定する情報が伝わらなくなり、加害者から改めて狙われる再被害の防止に役立つとみられる。ただ、刑事弁護人らからは被告側の反証が困難になりかねないといった懸念も示されている。

改正刑事訴訟法の概要!


2024年02月15日(木)。性犯罪などの被害者の情報を保護することを規定した「改正刑事訴訟法」は同日施行されました。同法は昨年5月に成立。逮捕⇒勾留⇒起訴⇒公判⇒判決まで「被害者の個人情報」を容疑者や被告本人に明らかにしないまま刑事手続を進められるようになります。

元々は逮捕状や起訴状などに被害者の「氏名」「年齢」「住所」などを記載、容疑者や被告人には原本の提示やそれらの写し(謄本)を送る仕組みです。刑事訴訟法では起訴状に「犯罪の日時」「場所」「方法」をできる限り明示するように規定、被害者を具体的に特定すべきだと解釈されてきました。

被害者側は面識のない加害者に氏名や住所などを知られるので報復を受ける危険性を孕んでいます。2012年11月に発生した逮捕状の記載内容で被害女性の住所の割り出したと見られる「ストーカー殺人事件」などで改善を求める声は高まっていました。

刑事裁判では2007年以降、裁判所で被害者の個人情報を明かさない「秘匿決定」できるようになりました。しかし、主に法廷での傍聴人に向けた措置でした。今後は、逮捕時に示す逮捕状や被告人に送る起訴状には「氏名や住所などを記載していない書面(抄本)」を使用可能になりました。勾留状や判決文に至るまで被害者の個人情報は秘匿にできます。

冤罪増加の危惧!


刑事事件専門の弁護士・久保有希子氏は「被告が『全く身に覚えがない』と主張した場合、被告と被害者の関係や被害申告の理由を調べる必要があるが、被告が被害者名を把握できないと調査が難しい」と結果的に「冤罪」を発生させる危険性を指摘しました。

ハラスメントや性被害は既に「言ったもの勝ち」の時代です。改正刑事訴訟法は被害者側を「訴えたもの勝ち」にするだけでなく警察や検察に有利に働く制度なので「冤罪」の確実に増えます。

不同意性交等罪の大改悪に!


特に「不同意性交等罪(不同意わいせつ罪)」は、

・後付けでレイプ認定可能
・社会通念上よくある男女の在り方は軒並み違法化(の可能性)
・明確な規定のない「性的同意」を前提にした制度設計


なので原則的に「疑われた側」は反証不可能な状態です。加えて改正刑事訴訟法の施行で「何時」「何処で」「誰とした性交渉で罪に問われたのか?」を知らないまま有罪にされる訳です。これで「性交渉の原則違法化」にまた一歩近付きました。恐ろしい事態です。

弁護人の活動に支障!


刑事訴訟法に詳しい近畿大学教授の辻本典央氏は「新制度では弁護人にも被害者名を秘匿するケースが起きうるが、その場合、検察官との間で情報格差が生じ、弁護活動に支障が出かねない」「弁護人には原則開示が望ましく、秘匿する場合は検察官が説明責任を果たす必要がある」と述べました。

警察の仕事は容疑者の送検。検察の仕事は起訴・不起訴の判断。いずれも疑われた側の「無罪」を前提に捜査することはあり得ません。検察官に説明責任を科した所で「疑われた側」に有利な情報は隠蔽される恐れもあります。

NPO法人の高評価は悪法の自明!


NPO法人「しあわせなみだ」の理事・中野宏美氏は「被害者の心理的負担を減らす上で秘匿の効果は非常に大きい」「被害者が安心して裁判に臨めるよう、新たな制度を適正に運用してほしい」と評価しました。

しあわせなみだは「性暴力ゼロ」を掲げるNPO法人です。しかし、性犯罪・性暴力に限らず犯罪ゼロを実現できた国は存在しません。現実的に不可能なスローガンを掲げる団体に歓迎される制度であることは改正刑事訴訟法=悪法であることの自明と言えます。

憲法37条2項違反!


憲法37条では「刑事被告人の諸権利」について以下のように規定しています。

1.すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。
2.刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を充分に与へられ、又、公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する。
3.刑事被告人は、いかなる場合にも、資格を有する弁護人を依頼することができる。被告人が自らこれを依頼することができないときは、国でこれを附する。

証人に対する反対尋問は刑事被告人の権利です。当然「訴えを起したのは誰なのか?」を知らなければ証人として尋問することはできません。改正刑事訴訟法は「憲法37条2項」に違反しています。

管理人後記(実効性に疑問)!


当面は「不同意性交等罪」「児童買春・児童ポルノ禁止法」「被害者や遺族らの名誉を著しく害される恐れのある事件」で適用される見通しです。只、将来的に対象犯罪を広げられる可能性はあるので要注意です。

一応、弁護人には被告側に知らせないことを条件に被害者の個人情報などの記載した起訴状の謄本を送ります。一方で、被害者に危害を加えられる恐れのある場合などは弁護人に対して「抄本」を送って被害者の個人情報は伏せられます。

また「防御権」に配慮して被告側で「不服申し立て」を行った場合は「裁判所」で検察側の意見を聞いた上で秘匿の可否を判断します。しかし、検察側は不服申し立てなんて認めることはないと思います。

更に、弁護士だけに情報を開示した所で依頼人と事実関係の擦り合せをしなければ無意味です。加害者にされた被疑者/被告側は実質的に事実関係を争う方法はなくなります。

心当りのある人にとっては隠す意味はなく心当りのない人にとっては反証を不可能にするだけです。肝心の「2次被害」の防止に関して実効性は大いに疑問です。

被害者の保護やケアに反対はしません。しかし、すべては「憲法の範囲内」で行われるべきです。性暴力・性犯罪だけを特別扱いする風潮は本当に異常です。これを通した「行政府」「立法府」は憲法順守義務を放棄したに等しいです。

ブログランキング・にほんブログ村へ

記事タイトルとURLをコピーする
コメント
  • No title
    2024/03/02 03:04
    支配者連中は今の憲法を改悪し反体制側の人物を根絶するために賛同されやすい?性暴力・性犯罪だけを特別扱いする風潮を創ったのかも?!
    ただ将来は誰かから「何らかの犯罪をやるかもしれない」と疑われて刑事告発された人は弁護士と席巻したり裁判を受けたりする事無く死刑にされる
    ・・・・・・と言う事は「無い」と思いたいけど・・・・・・?!
    因に「与党(一部野党)やマスコミは基本的に支配者連中の取巻きである」と言う事に注意!!
  • No title
    2024/03/03 11:09
    IPEF、供給網協定が発効 「もしトラ」で早くも漂流懸念
    https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA21AR50R20C24A2000000/
    日本経済新聞

    IPEF
    https://www.nomura.co.jp/terms/english/other/A03412.html
    野村證券

    トランプ氏、米大統領返り咲きならIPEF破棄へ
    https://jp.reuters.com/world/us/BA4Y37QBHVOBJAMG4U64TQBP4U-2023-11-19/
    ロイター

    全世界へ関税、トランプ氏復権なら「即可能」 元高官語る
    https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2309U0T20C24A2000000/
    日本経済新聞

    「機能不全」払拭へ改革議論 26日から閣僚会議―WTO
    https://www.jiji.com/jc/article?k=2024022500313&g=int
    時事ドットコム

    IPEF、供給網協定が発効=協力体制構築へ、米大統領選が影
    https://sp.m.jiji.com/article/show/3172804
    時事ドットコム

    2月ロイター企業調査:トランプ政権の誕生は「リスク」が49% 保護主義など懸念
    https://jp.reuters.com/world/japan/MJNT6LVCDNOMTP4KKKI2SABEWI-2024-02-22/
    ロイター

    中国の過剰生産能力による世界経済への悪影響を懸念=米財務副長官
    https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/S6CFQPAKO5JBFDBDPI2AXGZWZ4-2024-02-23/
    ロイター

    トランプ氏、米国製品に関税課す国には同率の報復関税-返り咲きなら
    https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-03-02/S9QQMWT1UM0W00
    ブルームバーグ

    バイデンも、トランプと同じ保護貿易主義者? 自国優遇政策の狙いとは
    https://www.newsweekjapan.jp/kaya/2021/02/post-135.php
    ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    バイデン政権、「トランプ関税」解除せず 保護主義維持
    https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN031ZK0T00C21A2000000/
    日本経済新聞

    中国と米国の自由貿易 ②
    https://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/5775422bc3f9ea7279576e09a2b87c18
    代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

    拓殖大学の関良基准教授は、2006年のブログ記事において、「アメリカの労働組合や国会議員からも、『人民元が上がらないのなら、我々は50%の関税を中国の工業製品に対してかけるべきだ!』という主張が強くなっている」とのアメリカ国内の世論について少し触れている。
    20年くらい前からそんな話が上がっていたのだから、トランプが大統領になって、次のバイデン政権が保護貿易路線を継承したの自然の流れだろう。だからインド太平洋経済枠組み(IPEF)は関税の引き下げや撤廃をしない構想になった。しかも、それだけでは満足できていない。トランプはさらに強力な保護貿易構想を考えている。

    これは当然ながら、自由貿易の恩恵が減ることで不利益を被る人たちは少なくない。しかしそれは、今までの貿易の自由化でしわ寄せを受けてきた人たちの不満が原因なんだから、自由貿易論者も大いに反省すべきだ。
コメント投稿

トラックバック
    パンくずリスト
  • ホーム
  • »
  • 政治・経済・時事問題
  • »
  • 【憲法違反】改正刑事訴訟法施行!逮捕状や起訴状の被害者名などを加害者側に秘匿!刑事被告人の「諸権利」は大幅に後退で「反証」は不可能に?