
※画像出典:朝日新聞デジタル
広島県広島市の給食調理会社「ホーユー」は経営環境の悪化を理由に広島地方裁判所に破産手続きを申請する検討を開始しました。背景にあるのは「人件費」「食材費」「光熱費」の高騰です。全国各地で学校給食や寮などの食事を提供されなくなる事態になっています。
■給食提供を突如停止の業者、自己破産の申請を準備 社長が明らかに
https://www.asahi.com/articles/ASR9675JMR96PITB00T.html
朝日新聞デジタル 大野晴香 根本快 2023年9月6日 22時05分
広島市の給食調理会社「ホーユー」が事業の一部を止めて、各地の学校が寮などの食事の確保に追われている問題で、同社の山浦芳樹社長(53)が6日夜、報道陣の取材に応じた。山浦社長は自己破産申請の準備をしていることを明かし、「(給食などの提供停止は)本当に申し訳ないと思う」と述べた。同社が運営する約150カ所の食堂や学食のうち、半分ほどの業務が停止しているという。
■食堂運営会社「ホーユー」破産申請へ 全国で事業ストップし混乱 社長「物価高騰で給食、寮食は破綻する」
https://nordot.app/1072095930101793136
広島ニュースTSS 2023/09/06
広島の会社が運営する全国各地の食堂などの営業がストップしている問題。広島県内でも新たに県議会や大学での影響が明らかになっています。そんな渦中にある運営会社の社長がTSSの取材に応じました。
【ホーユー・山浦芳樹社長】※吹き替え
「今月1日の夕方、破産することを決めた。予期せぬ動きがございまして本当に急転直下だった。青天の霹靂だった。廃業せざるを得ないことになったことに対して、学生さんや関係各位に申し訳ないなという気持ちはありますけれども、実際このままの考え方でやれば学食も寮食も破綻すると思います」
このニュースについて!
学校給食、学生寮、官公庁の食堂の業務などを手掛ける「ホーユー」は「広島地方裁判所」に「破産手続きを申請」する検討を進めています。広島市中区に本社を置く同社は、今年9月に入って各地の高等学校、特別支援学校、警察学校などに給食や食事を提供できなくなる事態になっています。
会社関係者によれば、経営悪化の理由に関して「人件費」「食材費」「光熱費」の高騰を挙げました。また、広島労働局の職員は凡そ2時間に亘って「ホーユー」の本社に入って、今後の対応などについて確認したようです。
ホーユーの営業所は「中国地方」に加えて「四国」「九州」「近畿」「東海」「東北」「関東」の「22カ所」にあって、2020年(令和2年)4月現在でパート従業員を含めて「586人」の従業員を抱えています。
山浦芳樹社長は「物価上昇に沿って料金を上げられなかったら、経営がまわらなくなった」「やればやるだけマイナスになる」「やむを得ず営業を止めた」「学生には申し訳ない」とコメントしました。学校や役所などに値上げを相談したものの受け入れられなかったそうです。
Twitterの反応!
学校給食の民営化が、全国の自治体で進められてきました。「民間でできることは、民間で」と行革の嵐が吹き荒れました。でも、民が破綻したら、たちまち行政サービスの提供ができなくなります。
— 山としひろ(立憲民主党 富山1区公認内定者) (@toshihiroyama) September 7, 2023
給食などの再公営化、官製ワーキングプアの解消を求めます。#立憲民主党
https://t.co/g9r5VSKypA
突然に事業を停止したホーユーやその代表者に対し、「入札した以上はその価格で提供して当然」などといった批判も少なくないが、急激な物価高騰を考慮すれば『事情変更の原則』により、報酬額の見直しを求めるのは受託業者の当然の権利です。#Yahooニュースhttps://t.co/DBrDs5N4gX
— 司法書士 小川雅史 (@SHIHOUSHOSHIMO) September 7, 2023
この中の高校を去年見学した。学校には好印象だったが、寮の食事がホーユーだった。副校長と一緒に見学した時にホーユーの調理員に私の質問を副校長経由で尋ねたところ、杜撰な対応が酷かった。副校長にあり得ない応答。今回の破綻状況を見ると、逆に納得する感覚。 https://t.co/R0OAddMNcB
— 木下黄太 (@KinositaKouta) September 7, 2023
こういう時こそ国の公的支援だろうに。日々の子供達の食の話だよ。別に会社救えと言ってるのではない。経営責任とは切り離して、食の提供は続けなきゃ、政府の責任として/学校などへの食事提供停止「ホーユー」破産手続き申請を検討 | NHK | 広島県 https://t.co/sCkBXDkSbL
— ガイチ (@gaitifuji) September 6, 2023
母親が数年前まで、病院給食のパートしてたけど、ある年に勤めてた会社が入札に負けたがパート全員落札した会社に移ったとか言ってたな。
— よしたか@5%増量中 (@386kotaro) September 8, 2023
そういう業界だとすると、食材をどれだけ安く入手できるかだよなhttps://t.co/t8ikzsNIZi
管理人後記!
ホーユーの運営する約150カ所の食堂や学食の内、半分ほどで業務を停止しています。材料費の高騰に対する公的な補助金制度はあります。しかし、申請してもその額に見合ったものではなく申請そのものの手間を考えて申請していないそうです。
京都府内の2つの府立高校の寮、愛知県の県立総合看護専門学校、島根県出雲市にある県立の東部高等技術校(職業訓練校)、静岡県立富士特別支援学校などで食事の提供を停止、既に影響は全国に広がっています。
物価高騰による値上げを利用者側で受け入れなければ同様の問題は確実に起きます。人件費、食材費、光熱費の高騰は端的に言えば「政治」の問題です。極論を言えば岸田政権の掲げる「異次元の少子化対策」の失敗です。
こうした状況の中で、岸田文雄首相は「東南アジア諸国連合(ASEAN)」の首脳会議に出席する為にインドネシアを訪問、現地で開かれたフォーラムではASEANの協力計画で「約2兆8000億円規模」の交通インフラ整備を行うことを表明しました。これに対して、インターネット上では「バラマキメガネ」「物価高対策しろや」と批判殺到しています。




